ブログ版/不動産業界の歩き方
「不動産業界の歩き方」管理人によるブログ版の業界解説書。不動産仲介業の現状と動向を解説します。不動産業界への就職や転職を目指す方、新人の方、必見の不動産ブログ!

フルコミッションの不動産仲介営業職を募集!
今と昔
〇ここ最近はポスト投函用の汚い印刷チラシを目にしません。やっと絶滅したのかな。そういえば、ある地域で最も頑張っている仲介会社と取引する機会があり、雑談しながら、「チラシの印刷とかやってるの?」と聞いたところ・・「今はやってないです。全て外注です。」との返答でした。

10年くらい前までは・・大手系の大半が・・地場業者(ジィさんバァさんの消極的、自営業者を除く)の大半が・・会社に輪転機(印刷機)があり、外注のチラシ広告とは別に、自社で印刷したチラシを毎週末に配布していました。

具体的には、月曜にチラシの案をまとめ、火曜には原稿を完成・・水曜休みで、木曜はチラシ印刷・・金曜には新聞販売店へ持ち込み・・余った時間にチラシのポスティング・・みたいな動きでした。大手系の仲介営業マンだった頃は、時間的な配分において、「セールス営業活動」は労働時間の20%以下でしたよ。

・・で、時が経つにつれ、「高い給料を払っている人材に、長い時間をかけて、チラシの作成・印刷などやらせていて、コスト的にどうなのか?」・・そんな問題点に気がついた会社から、「チラシは外注、営業マンは営業活動」のスタイルに移行したものと推測します。

ま、営業マンがラクになったわけではありません。広告活動はネット広告の比率が高くなり、賃貸業者においては、数百件の物件情報を登録しているケースも珍しくはなく、物件の登録や更新、削除等のネット情報管理に多くの時間を費やしています。

大手系やフランチャイズ系の不動産屋では、ネット登録係としてパートさんを雇用しています。それでも、物件の画像や映像を撮るのは営業マンの仕事かな。ま、時代が変われば不動産営業マンの仕事も変わるわけです。

昔のチラシ印刷と、現在のネット登録及び管理・・どっちがラクかな。両方やってる会社もあるのかな。あるとしたら・・上に老害がいるね。(笑) ご用心。
雑談あれこれ
〇お盆休みとか迷惑なんですよね。無くなればいいのにと思っています。固定給の社員の立場で、休む権利を堂々と行使できる人達は「余計に働いたら損」で休みは嬉しいでしょうけど・・

結果主義で働いた分しか稼げない人にとっては、実働が減ると収入減です。世の中が休みモードだから仕事にならない・・という状況は困るのですよ。ま、私はそのような時期は副業に特化しますけどね。だから1年365日休みなし。(笑)

〇同業他社との共同仲介で、相手側の担当者が仕事のできるタイプだとラクだし安心ですね。すべてスムーズに行くし、少々の問題も難なく解決します。いわゆる「物元の仕事」と「客付けの仕事」は慣習で決まっていますが、それを超えて、コチラの仕事もやってくれたりします。

仕事のできないタイプは逆に、なにかと頼ってきます。そして、なにをやらせても遅い。当然、取引期間も長くなります。客のいいなりなので簡単な事も難航します。「この野郎とは2度と取引しない」と心で誓いながら取引を終えます。(笑)

〇共同仲介をする際の担当者には、それとなく、「この仕事を何年くらいやってますか?」と聞いています。難しい話をしてもわかるか?丁寧に話さないと理解できないか?・・それにより会話の内容も違ってくるからです。数字とか実績は話した雰囲気でだいたいわかります。だから聞きません。

〇ネットのおかげで、不動産業界のニュースや法改正もすぐ知ることができるし、契約書類も協会等で最新版をダウンロードできます。大手と地場業者の差はほとんどなくなりました。コンプライアンスの徹底では少し差があるかもしれませんが、大手系も月末は無茶苦茶なことやってるしね。

月末で、月内の日付で契約するためには、コンプライアンスもクソもないというか、調査も完璧ではないのに・・ローン打診の結果も待たず・・売り買い双方立ち合いの契約が無理なら、持ち回りで・・月末の夜中23時59分までに契約したり・・1日に月末の日付で契約なんてのもありえますよ。

上手くいけば、ブロックの責任者や店の責任者は喜びますが、問題が発生すれば苦しむのは営業マンです。大手系もたいへんだよね。まぁ、真面目な大手系もあるけどね。銀行系とかは無理しないから。石橋を叩いて叩き壊して渡らないケースもあるくらいです。

〇大手系と地場業者で共同仲介の場合・・地場業者の立場なら大手系を頼りにしますね。だから、大手系とばっかり共同仲介してる地場業者もあるくらいです。大手系の立場では、地場業者になにも期待していません。そのような意味では、大手系と地場業者にはまだまだ優劣の差があるのかな?

〇大手系の営業マンも40代になると押し出され(笑)、地場業者に流れます。元・大手の営業マンですから、大手のノウハウや考え方は知り尽くしています。で、地場業者でそのノウハウを使いますので、調査や書類に関して技術的な差はほとんどないです。

さて・・現在、大手系で働いている営業マン・・5年後に自分が何処で仕事しているか?・・たぶん地場ですよ。(笑) ご用心。
マイナス落し
〇大手系の場合・・契約による手数料収入は、決済前で未入金でも、営業成績として店が計上します。・・その数字はブロックや営業本部・・最終的には会社全体の営業成績として計上されます。・・で、その契約が白紙解約となった場合・・既に計上してしまったその数字を無かった事にはできません。社内手続き上、同額をマイナスする事で正します。

それを私は「マイナス落し」と呼んでいます。大手系のどこかでは、同じ隠語を使っているでしょう。(笑) この「マイナス落し」・・営業マンにとって最も辛く、恐怖です。たとえば、今月に手数料200万円の契約をしたとします。営業成績は200万円です。・・この契約が白紙解約となると・・その200万円の数字は0になるわけですが・・

会社や店としては、目先の数字は落としたくないので、「今月は落とすな!」と指示されるケースが多いのです。営業マンはさっさと白紙解約をしてスッキリしたいし、新たな気持ちで別の案件に集中したいのですが・・白紙解約を先延ばしにして、今月の数字がプラス200万円・・来月はマイナス200万円スタート・・を強制されるわけです。

白紙解約は売主、買主、共同仲介業者と合意文書を作成します。良い話ではなく、悪い話です。スムーズにはいかない場合もあります。さっさと終わらせたい手続きですが、会社の指示で先延ばしとなれば営業マンのストレスはMAXで、精神的に病むケースもあります。翌月ならまだマシで、翌々月まで引き延ばしをするケースもあります。

〇そもそも、白紙契約の大半は防ぐ事ができたケースです。しっかりと物件の調査をして、ローン申込前の事前打診も正確な情報で申告していれば防げた・・というか、契約にはならなかったでしょう。白紙になるくらいなら契約にならなかったほうが健全です。白紙解約の大半は、そもそも契約に無理があった事案で、それを見過ごした事による結果です。

見過ごした原因は・・充分な時間をかけず、契約を急いだことです。契約を急いだ原因は・・ノルマであり、会社都合の月末主義です。「月内に契約せよ!」・・この主義の強制により、契約当事者や担当者・・大勢の人が迷惑する事になるわけです。

〇私も長くやっているので、数百件のうち、何件かは白紙解約の経験があります。たぶん5件以下です。昔はローンの事前相談も今ほどの精度ではなかったし、他の営業マンと比較すれば驚異的に少ない数のはずです。はっきり覚えているのは1件・・

以前にも書きましたが・・たしか運転手の方で、白紙解約の手続きで来店の際、顔に目立つ引っかき傷が・・聞くと、「娘に引っかかれました。」とのこと。小学校の低学年くらいの小さい娘さんでした。うれしくて、お友達に「お家を買ったんだ!自分の部屋ができるんだ!遊びに来てね!」くらいの事は言ったでしょう。

お父さんが「お家は買えなくなった」・・と告げると、娘さんは泣きながらお父さんの顔を引っかいたそうです。白紙解約・・営業マンは自身の業績のマイナス落しでアタマがいっぱいかもしれませんが、お客の立場では、もっと厳しく、悲しい現実があるわけです。

あの時の引っかき傷を思い出すと、小さな娘さんの気持ちを想像すると・・ギューッと胸が締めつけられるようです。それ以降、会社からどんなに厳しい圧力や指示があっても、無理な契約だけはしておりません。不安要素のあるお客と賭けのような契約はできないのです。

それが会社員として、組織の一員として間違っていても、私にはできないのです。・・ま、そんなんじゃ出世するわけないよね。(笑) 組織で上の指示に逆らえば居場所を失い、転職回数は増えます。仕事が不安定ならいろいろ失います。

何が正しくて何が間違っているのか・・自分や家族のため、出世のためなら信念を曲げるべきか・・信念を貫き、自分が不幸になってもいいのか・・上手に生きるのは難しいですね。ま、上手に世渡りをしたければ私を見習うべきではありませんよ。(笑)ご用心。
民度
〇国民・住民・特定地域の平均的な知的水準、教育水準、文化水準、行動様式などの成熟度の程度を指す言葉・・「民度」・・東南アジアにおける日本の外交は苦労が多いようですが、民度の違いで苦労しているのは外務省や政治家だけではありません。不動産賃貸の仲介においても、営業マンは苦労しています。たとえば・・

「迷惑行為は止めてください。」
・・・「私ワルクナイ!カンケイナイ!」
「苦情がきていますよ。」
・・・「ナニガ!!迷惑カケテナイ!問題ナイ!」
「誰も承諾していませんよ。」
・・・「問題ナイ!関係ナイ!帰レ!」
「契約違反ですよ。」
・・・「書イテナイ!シラナイ!オマエガワルイ!」
「このままでは解約しますよ。」
・・・「私ワルクナイ!関係ナイ!解約シナイ!オマエガワルイ!」

こんなかんじの会話がずーーっと続くわけ。もう何を言っても無駄。・・契約に合意しても契約違反をする・・契約違反を指摘すると、改めるどころか・・契約違反を指摘した側が悪いと主張する・・とにかく自分が正しくて相手が悪い・・話し合うこと自体が無駄で、原始人に信号を守らせる事ぐらい難しい気がします。

10か国超の外国の人達と取引をしてきましたが、日本での生活には無理がある外国の人達もいました。トラブルの原因が、個人の性格か?国民性か?の判断は必要ですが、問題を起こす外国人は、国別で判断すると明確な差があります。最善の方法は・・民度の低い人達とは関わらないことです。

べつに、好きとか嫌いとか政治的思想とか無関係としても・・契約が守れない人達とは契約できません。プロとして契約リスクを推測し対応するのは職務です。属する国を参考に判断してリスク回避する事もあります。

また、取引相手の選別・審査基準を公開する義務はありません。いつだって総合的判断です。(笑)契約をする自由と、契約をしない自由はお互いにあります。ま、一度苦労すればわかりますよ。(笑) ご用心。

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