ブログ版/不動産業界の歩き方
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極道の宴
屈強な男達が一列に並び私達を出迎えた。その雰囲気は異様とも言える。次々と到着する任侠団体の幹部達・・何故?この場に私が・・・

その頃は、バブル崩壊の影響で社長と私は金策で走り回る日々でした。振り出した手形は決済できないため、金利だけを払い期日延長してもらう交渉事です。高利貸しで借りる段階は過ぎていて、暴力団巡りでした。手形がドンドン流れて行き、その流れた先へ交渉をするのです。

そんな背景があり私も顔見知りになってしまったわけです。そんなある日、ある人から「子供の祝いをするので、こないか?」と誘われ、予定のない日でしたので出席する事にしたのです。キレイなお姉さんでも大勢いるパーティ・・と勝手な想像をしてました。

会場につくと、私の想像は完全に間違いだったと自覚しました。これは、いわゆる「義理事」であり、祝儀を集める儀式的な会合です。有名なのが「出所祝い」や「襲名披露」等ですが、現代では企業舎弟の結婚式等も「義理事」として利用されていると聞きます。

会場は高級料亭です。大広間に通されると、一番上座に主催者がいました。私を見ると、「おーっ、こっちこっち」と手招きしました。「あのー、私はどこに座れば・・」と聞くと、「そこでいいよ。」と近くの席を勧められました。

こうして組長クラスの人だけがが集まる会合に一人の不動産営業マンが混じってしまったのです。かなり居心地が悪かったです。両脇も組長、向かいも組長、斜め前も組長。しかも若い人なんて私だけでした。(困ったな・・)と思いました。

宴が始まると、隣の人がお酌をしてきました。お礼を言い、こちらもお酌をすると、「シノギは何ですか?」とのご質問。(うっ・・なんて答えようか・・堅気とバレるぞ・・)と思いながら、「不動産関係です」と答えました。

時代背景としては、地上げ屋=暴力団・・企業舎弟・・という見方も自然でしたので、そう思われたと思います。まわりを見渡すと・・誰も名刺交換などしていません。誰も組織名や名前を言ってはいません。ただ飲んで食べているだけです。

近くの人と軽い世間話程度の会話のみ。だから私が勝手に緊張しているだけで、誰も私の事なんか興味をもってはいないのです。それにしても、2時間程度の宴が何倍にも感じたのは言うまでもありません。

途中でトイレに行き、用を済ませ、手を洗っている時に気がついた事があります。鏡を見ると私の額には大きな傷が・・しかも目つきの悪さは天下一品。洗っている両手を見ると、縫い傷だらけ・・。でも、この会場では普通でいられるな・・なんて思いました。もっと派手な人が大勢いたからです。

2時間程度で宴は終わりました。その後、会社は倒産しましたので、手形の書き換えで事務所回りをする事もなくなりました。振り返れば、貴重な体験だったな・・と思います。

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